ようこそ、バリカン君のマエカワ工房へ。簡単、自分でバリカン研ぎをしましょう。

苦悩の日々

苦悩の日々

毎日本当に暑いですね。
昨日は、ジャペルさんの展示会に参加しました。沢山のブースに出展があり、大変な盛況でした。

前回の続きです。
特に、バリカンでの失敗はハサミの何倍もありました。ヨーキーの耳とお腹周り、肛門周りは日常的に起こります。足バリもアレルギーが多くなったせいで小さな出血を作り、ペットが帰宅後掻きシャブリになることも多くありました。

この頃から怪我をさせないために何が必要かを真剣に考えるようになっていました。私の友人に大工の棟梁がいます。大工の仕事は多くの道具が必用になります。ノコギリだけでも何種類も使い分けています。

それに比べて私の店でトリマーが使っているバリカンはスピーディックだけです。柔らかい毛の猫のお腹も剛毛のエアデールの背中もコッカーの背中も、細かい作業の足バリも同じでした。(別の見方ではミクロからマクロまで1つのバリカンを使いこなす技術は日本人しか出来ない職人技かもしれません)

新人に職人技は無理だ!!・・・・私の結論です。

しかし、仕事を覚えた頃に辞める人。2~3年で入れ替わることの多いトリマーさんにはとても期待できません。ましてや、1年目の新人では無理な事は誰でも判ります。
簡単に怪我をさせないでバリカンを使えるように訓練するよりも、怪我をさせないバリカンを探す事を選択しました。

皮膚病だらけの足先は力はないけど切れ味の良いバリカンが最も怪我をさせない事が判りました。ペットクラブが最初の候補でしたが、人間用の「チョッキー」(写真)が最も怪我をさせませんでした。よほど皮膚に食い込ませない限り怪我はありません。しかし、難点は切れ味がすぐに落ちる。替え刃が1000円もする。獣医代を考えるとそれでも充分安く思えました。
画像の説明

しかし、2002年頃メーカーが生産の打ち切りを発表しました。私にとっては結構なショックでした。メーカーに有るだけの替え刃を買いました。25個ぐらい確保しました。しかし、毎年7個は使います。4年分しか有りません。

この後、真剣にバリカン研ぎを研究しました。研究すればするほど手で研ぐことの難しさを実感しました。バリカンを研ぐための「球アール」という砥石(実際には鉄製ですが)で研ぐのですが、20回に1回ぐらいしか成功しません。完全に職人技が求められます。手で研ぐのは絶対に無理だと諦め、機械を作ることを考えましたが、試作機の制作費用が30万~50万円ぐらい掛かるとのことでした。1個1000円の研ぎ賃を考えるとバリカンの替え刃300個~500個分です。50年分の研ぎ賃です。 無意味・・・(笑い)

自店のトリミングルームを何気なく見ていたとき何個もの機械がぶら下がっていました。バリカンです。そのとき、刃と刃の間に研磨剤を入れて動かせば研げるかもしれないと仮説を立てました。続く。

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